個人開発Flutterアプリをリリースして5ヶ月間の施策・結果まとめ
はじめに
8/1にリリースした個人開発Flutterアプリ「禁欲スカイウォーカー」ですが、1/1に5ヶ月目を迎えます。そこで、この期間にやってきたことについてまとめたいと思います。個人開発アプリの運営事情が気になるという方の参考になれば幸いです。
「禁欲スカイウォーカー」とは?
こちらの記事の冒頭をお読みください。
リリース後の反響
- 5ヶ月目にDAU700(Firebase analytics調べ)を達成、現在も維持
- レビュー数100を達成
- 平均4.6以上と高評価
- Twitterのフォロワー300人以上
- 公式LINEオープンチャット200人以上
- 5ヶ月の収益は約7000円程度(最新月は4500円)
- 赤字17万円
結果としてはこんな感じでした。出だしとしてはまあまあ成功と言えるのではないでしょうか(赤字17万は我ながらやばいですが)。
機能改善
この5ヶ月で追加した機能は以下のようになっています。ここでは細かい部分については触れません。
- カレンダー
- 目標(テキスト)
- 称号
- 補助カウンター
- ランキング
- シェア機能の改善
- チャット(LINEオープンチャット)
- チュートリアル(ガイド)
既存機能はこの5種類だけだったことを考えると、かなり拡張されました。とはいえ、上記の機能は基本的に類似アプリにも実装されている機能であり、機能過多には陥っていないと考えています。
- カウンター
- シェア
- 目標(禁欲日数)
- 禁欲履歴
- 発散履歴
この5ヶ月の機能改善で工夫したこととしては、外部ツールの活用です。チャット機能は実装が難しく時間がかかるものの求めている人が多い機能でした。そこでLINEオープンチャットへのリンクだけを実装し、チャット本体はLINEを活用することで、実装を楽にしつつユーザのニーズに応えることができました。人的リソースが限られた個人開発では、使えるツールは全て使ってできるだけ楽をする ことは重要なことだと考えています。
また、チュートリアル(ガイド)・ヘルプは必ず入れたほうがいいです。意外と使い方が分からない人はいますし、 実際にチュートリアルを入れてから10%ほどインストール後最初週のリテンション率(ユーザ維持率)が上がりました。
(チュートリアルは10月末に実装。それを境に10%ほどインストール後最初週のリテンション率(ユーザ維持率)が上昇)
機能以外で試したこと
- 公式Twitter
- 広告
- LINEオープンチャットを使ったコミュニティ形成
- ストアのスクショ変更
- 収益性改善
他には「ASO対策」として、検索キーワードやタイトルの調整も行いましたが、どれくらい効果が出ているかがよくわからないので今回は書かないことにします。
公式Twitter
アプリリリース日から、以下の公式Twitterを運用し始めました。
https://twitter.com/kinyoku_support
公式Twitterを作ってよかったことは以下のような点です。
- インストール増
- レビューを訴求することができる
- アンケートが取れる
「インストール増」に関してですが、インストール数が少ないうちはストアの検索ランキングの下位に表示されるため、ストア外で見つけてもらう必要があります。しかしその一方で、 ある程度検索ランキングが上の方に表示されるようになると、SNS経由でのインストールは5-10%しかなくなる(つまり、App StoreやGoogle Playの検索経由が90%以上) ということがわかりました。意外とユーザーはストア内の検索で見つけているようですね。
フォロワーを増やす方法
やったことはたったこれだけです。 この方法に気づいてからは非常に楽にフォロワーとインストール数を増やすことができました。
- 「キーワード OR @ttt -fliter:links」で検索
- 出てきた投稿をひたすらいいね
これで勝手にフォロワーが増えていきます。いいねするだけなので本当に簡単ですし、 こちらのフォロー数を増やさずにフォロワーだけを増やすことができます。
(アプリ広報用の)広告
iOSではApple Search Adsを、Android向けにはGoogle Adsを使いました。Google AdsよりもApple Search Adsの方がコスパが非常に高いことがわかったため、最初の一ヶ月でGoogle Adsを使うのはやめてApple Search Adsのみを使うようにしました。
また、Apple Search Adsにはbasicとadvancedの2種類のコースがあり、2つを併用して運用していました。本アプリの場合、advancedの方でbasicと同じくらいの効果を出そうとすると広告単価が高くなってしまいコストが高くなってしまうため、最終的にはbasicのみを使うことにしました。basicの最高広告単価は23円に設定しています。この単価に設定しておいても1日12,3インストールがありました。これは1日のインストール数の1/3程度にあたります。結構コスパはいいと思います。
ちなみに、5ヶ月間で使った額はというと・・17万円強です。 これは自分の勘違いもあり、思っている1.5倍ほどの金額を払ってしまっていたという問題もありましたが、それにしてもさすがに使いすぎましたね😢
また、そういった赤字の増大の懸念もあり、12月13日をもって全ての広告をとりやめました。なぜこのタイミングだったかというと、その数日前に主要キーワードの検索ランクが上がったからです。つまり、広告がなくても十分ユーザが見つけてくれるという判断です。
LINEオープンチャットを使ったコミュニティ形成
本アプリでは、アプリ内にLINEオープンチャットへのリンクを実装し、そこからオープンチャットに入れるようにしています。このオープンチャットには現在200人以上のメンバーがいます。
このチャットをつくってよかったことは主に以下の点です。
- レビューのお願いを定期的に行うことができる (一回お願いすると2レビューくらいしてもらえる)
- 新機能についてアンケートで調査して、実装前に需要を確認することができる
- レビューを下げられることなく不具合の指摘をもらえる
- チャットを気に入ってもらえるとアプリを継続して使ってもらえる
- ユーザーの間で勝手に価値を作り出してくれる
- 全能感が得られる
特に、レビューのお願いがいつでもできるのはかなり大きかったです。今回はアプリにチャット機能が必要だったのでLINEオープンチャットを使うことにしましたが、チャット機能が必要じゃなくてもユーザコミュニティという名目等で導入する価値は大いにあると思います。
ストアのスクショ変更
最初のアプリリリース時には、Macのプレビューで適当に背景・スクリーンショット画像・テキストを組み合わせて以下のようなスクショを作りました。
それに加えて、以下のように横画面のスクショを2種類試してみました。
インパクトの強さ+メッセージを伝えること重視
インパクトの強さ+評判を伝えること重視
横画面のスクショは大きく画面を使えるので、インパクトが強いのがメリットだと考えています。また、公式感も演出しやすいように思います。しかし、スクショを変えてもあまり目立った効果はなかったです😢
収益性改善
収益性改善の施策として、11月末から全画面広告を導入しました。これの効果は非常に高かったです。月の広告収入が2倍くらいに増えました。 ちなみに最初はバナー広告だけでした。12月の収益は約4500円で、1月も同じくらいになる予想です。
広告にはadmobを使っているのですが、3日に1回起動時に広告を出すという簡単な方法にしたため、設定・実装は数時間で終わりました。数時間で広告収入が2倍になったので、費用対効果はかなり高かったです。
(全画面広告の例)
技術記事を書いた
アプリを作った際の細かいところについての記事をいくつか書きました。
など
おわりに
今回は、禁欲スカイウォーカーリリースから5ヶ月間でやったことを色々とご紹介しました。振り返ってみると、自分の試してみたいことをどんどん試すことができた5ヶ月だったと思います。 こういうところは個人開発の良い点ですね。これからも、良かった施策は継続しつつ、悪かった施策はスパッと終わらせ、より良いアプリにしていきたいと思います。